リフォームと建替えはどのくらい差がある?

現在住んでいる一戸建て住宅の劣化が進んできた場合、リフォームするか建替えを実施するかで迷う方は多いかと思います。リフォームは、建物の基礎部分は残して、老朽化が進んだ部分を修繕したり、床面積を増減したり、間取りを変更したりすることを指しますが、明確な定義があるわけではありません。一方の建替えは、現在の住宅を基礎から全て取り壊して、新たに建物を建て直すことと定義されます。

また、これらの費用の差についてですが、一般的にはリフォームの方が安くなります。建替えの工事費用の相場は1,000~4,000万円ほどとなっていますが、リフォームの場合は300~2,000万円程度が相場です。
ただし建替えには、解体費や廃棄物処理費用、仮住まいや引っ越し費用、地鎮祭などの儀式代といった様々な諸費用がかかります。加えて、不動産取得税や固定資産税、市計画税、登録免許税など各種税金も発生します。リフォームの場合も、工事規模によっては仮住まいや引っ越し費用がかかるとともに、床面積が変わる場合は登記の申請が必要ですが、その費用は建替えほどの金額にはなりません。
次に施行期間の違いについてですが、リフォームの場合は1~5か月程度が目安なのに対して、建替えの場合は3~8か月ほどかかるのが一般的です。

このように、リフォームと建替えには、価格や施行期間に大きな差がありますが、それ以外にも様々な違いがあります。リフォームの場合、修繕箇所を絞ることができることや、各種手続きが比較的簡単といった利点があります。一方で、間取りの変更などの自由度が低いことや、大規模な修繕工事を行う場合は高額になることは念頭に置いておかなければいけません。
建替えの場合、間取りや外観などの自由度が高いことや、耐震化や断熱化、省エネ化などの施工がしやすいこと、ローンが組みやすいといった利点があります。また、全てが一新されるので気分が良いという気持ち的な部分も利点と言えるでしょう。一方で、現在の建築基準法に基づいた設計となるため、現在の家よりも狭くなる可能性があることや、各種手続きが面倒といった欠点があります。

このように、リフォームと建替えには様々な違いがありますが、どちらを選択するのかは個々のケースによって異なります。そのため、現在住んでいる住宅の老朽化が気になってきた場合は、まずはそれぞれの特徴や違いについて把握した上で、自分たちの希望を叶えられるのはどちらなのかを慎重に判断しましょう。

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