断熱材はこだわろう!

住宅の住み心地や快適さは、様々な要素によって決まりますが、その中でも大きな割合を占める要素が断熱材です。断熱材は、文字通り熱を遮断するための材料のことで、家の中の保温効果を高める役割を担っています。つまり、断熱材の性能が高いほど、夏は涼しく冬は暖かい環境になるということです。
加えて、断熱性が高いほど、冷房の冷気や暖房の暖気が外に逃げにくくなるので冷暖房が効きやすくなります。そのため、住宅の断熱性を高めることで、光熱費の削減につなげることも可能です。

また、断熱性を高めることは、同時に気密性を高めることでもあります。どれだけ優れた断熱材を使用しても、施工方法に問題があり断熱材同士の間に隙間が生じると、断熱性は低下してしまいます。そのため、断熱材は隙間なく施工する必要がありますが、隙間なく設置することで住宅の気密性を向上させることが可能です。

住宅の気密性が高まると、外部から湿気を含んだ空気が入り込みにくくなります。また、無駄なすきま風の発生を抑制できるので、住宅内の空気の流れが一定になることで換気効率が上昇します。すると、住宅内に湿った空気が停滞するのを防ぐことが可能です。
もしも、湿気を含んだ空気が大量に侵入したり、住宅内に停滞したりすると、住宅内に結露が発生する可能性が高まります。結露は、壁の中でカビが発生したり、構造材が腐食したりするリスクが高める要因となるため、気密性が低下すると住宅の寿命が縮んでしまう恐れがあります。
また、木造住宅の天敵であるシロアリは湿った場所を好むので、気密性を高めて結露の発生を防ぐことで、シロアリの発生も防止することが可能です。

このように、住み心地や住宅の寿命は、断熱材の性能や施工方法に大きく左右されます。しかし、断熱材にはグラスウールやロックウール、セルロースファイバーなどの繊維系や、押出発泡ポリスチレンやポリウレタンフォーム、高発泡ポリスチレンといった発泡プラスチック系など数多くの種類が存在します。
これらは、断熱性能が異なるのはもちろん、寿命や価格も大きく異なるため、注文住宅を建てる際はそれぞれの断熱材の特徴を理解しておくことが大切です。また、各ハウスメーカーによって使用する断熱材が異なるため、各メーカーがどのような種類のものを使用しているのかを確認しておくことも忘れてはいけません。加えて、信頼できる施工業者によって設置されるのかも併せて確認しておきましょう。

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